日本人のための第一次世界大戦史☆今週の一冊☆
いい本に出合いましたね🐪
多くの日本人にとってはそうだと思うけど、
(俺だけかな?)
日露戦争が終わると、いっぺんに真珠湾に飛んでしまう。
第一次世界大戦やシベリア出兵、満州事変や日中戦争…などなど
いろいろあったんだけど、所詮、川向こうの火事状態でした。
塹壕戦と反共と生存域と泥沼化…ですかね? それくらいしかイメージできない。
でも、普仏戦争で勝利してドイツが統一されて、
ヨーロッパの勢力地図が大きく変化し、
その結果としての第一次世界大戦だよね。
そして、
あの後処理をミスったことが、次の大戦の誘因にもなってる。
結果、今日の世界の枠組みが形成された!って考えるとすごく重要です、
第一次世界大戦について不思議だったのは、
セルビアのテロリストがオーストリア=ハンガリーの皇族を殺したことが、
なんで世界中が戦争を始めて何百万人の戦死者を出してしまったのか?ってこと。
それまでは、植民地獲得にしろ、列強のつばぜり合いにしろ、
それなりに戦争の費用対効果って考えていたように思えるんだけど、
結果論だけど、
フランスは領土をぐちゃぐちゃにされたし、
イギリスは実質覇権を失ったし、
ロシアでは革命が起きて、ロマノフ王朝が崩壊したし、
オーストリア=ハンガリーは分解しちゃったし、、、
おうた算入じゃないよね!
結局は軽く考えてドツボにはまったって事になるんだろうけど…
本書は第一次世界大戦史ってなってるけど、
たんなる戦史っていうわけではなく、それに至る経緯
社会情勢・経済情勢・政治情勢・武器の進化などなど
網羅的な記述がなされています。
それぞれについて、かなり詳しく書いてあるので、
内容を咀嚼していると、読むのに結構時間がかかります。
でも、あの時代を理解するのには良著ですね。
地下で溜まっていたマグマが、
ある出来事をきっかけにして地上に吹き出し、大きな惨劇につながった!
当時の社会情勢は現代にもつながるものがあるのでは?
・・・と著者は警鐘を鳴らしています。🐪